Jul 16, 2014

Speech Recognition for 3P Translator Enhancement Presenter Christopher Blakeslee

by Patrick Oblander

Nuance’s Dragon is a long-established brand of speech recognition software. As their web site says, it “turns your talk into text.” This means that if you’re tired of typing your translations, you can dictate them. I wanted to attend either this presentation or the one by Nuance representatives that followed. The time slot for Christopher’s presentation just happened to work out better.

I had tried using Nuance’s Dragon product in the past and really saw its potential. It allowed me to dictate right into Word, Déjà vu, Trados, email programs, and more. However, the output during my earlier experiments required just too much cleanup of misrecognized words (on the plus side, some of those misrecognitions were pretty funny). Since then, I’ve enjoyed occasionally using Siri on my iPod. The voice recognition function within Siri is excellent, and works nearly flawlessly even in noisy environments. Christopher suggested that Siri is built on Nuance’s voice recognition technology, and he looked to the Nuance representatives in the audience for confirmation. They only commented that they were not at liberty to answer that. Taking that as a yes, I decided that I wanted the same capability in my PC and that Nuance’s product is worth trying again. One important caveat: it’s really important to have a proper microphone. However, even the home version of Dragon comes with one.

On Third Thought: The Value of Careful Editing in Japanese-into-English Translation, by Dr. Rick Weisburd
Rick started by emphasizing that he is not a translator. This is important, as the editor should be able to do his/her job without referring to the source language text.

The purpose of the session was to give us some ideas for better sentence structure. Sentence structure, Rick claimed, determines 85% of what is conveyed. But there are no absolute rules for good sentence structure, because so much is based on context. 
Still, even without absolute rules, Rick had a series of suggestions.
One suggestion: the “thing” whose story is being told (i.e., the subject of the sentence) gets extra emphasis when it appears in the front. Also, the verb of the subject should appear right after the subject, or as close as possible. Otherwise, it can be hard to keep the main idea of the sentence together in our minds. 
On the other hand, sometimes we can emphasize an idea by putting it at the back of a sentence, and/or by making it the main clause of the sentence. Compare these two sentences:
  1. 1. Although Joe’s a nice guy, he kicks his dog.
  2. 2. Although Joe kicks his dog, he’s a nice guy.
Sentence 2 makes Joe seem a little more likeable, for two reasons. First, “he’s a nice guy” is the main clause because it is not modified by the qualifier “although.” Second, the sentence ends on the idea “he’s a nice guy.” So that is the impression that sticks in our mind as we leave the sentence and move on to the next. Rick also suggested considering the “stress points” of every sentence. A stress point is an idea that should be stressed, which we can do by making it the subject of a clause or the entire sentence. Each stress point requires a stress position. Stress positions occur naturally at the beginning of sentences, so one approach is to break a long sentence with many stress points into several shorter sentences. However, there are ways to add stress positions within sentences—examples include parenthetical phrases, colons, semicolons, and em dashes. Colons and semicolons, in particular, are useful tools for tying phrases together while allowing each to emphasize its own stress point, as in this example provided by Rick: 
Japan became increasingly dependent on overseas sources for food; its food self-sufficiency ratio has declined to 40%.
(日本は海外への依存が高まり、食料自給率は40%にまで低下した。)

In this sentence, there are two stress points: “Japan became…dependent” and “its food self-sufficiency ratio has declined.” The sentence respects the importance of each by giving each a stress position. The em dash (–) would also have served the same purpose in place of the semicolon.

One last thing I would like to mention is that Rick had the unenviable job of filling the last workshop time slot on the last day of IJET. The fact that he drew a big crowd (more than 100 people) and kept the audience engaged the whole time is a testament to his presentation skills. I enjoyed it very much.


逐次通訳の基礎

報告者: 鈴木いづみ (By Izumi Suzuki)

JATSIGの一つであるJATINT(通訳グループ)の委員になった関係で、IJET-252日目の午後に行われた武田珂代子先生の「逐次通訳の基礎」と題する講義の司会役を務めさせて頂きました。武田先生とお会いしたのはMonterey Institute of International Studies で教授をしていらっしゃる時でしたが、今は立教大学大学院で異文化コミュニケーション研究科・異文化コミュニケーション学部の教授でいらっしゃいます。
講義の内容ですが、まず通訳の歴史について簡単な説明をなさった後、通訳の形態と訓練について、ご自分のたたき込まれたものがヨーロッパ式のものであること、長い逐次と短い逐次の善し悪しについて、そして訓練の方法などの理論を話されました。その他、通訳の基盤となる考え方、目標とするもの、倫理の大切さ、通訳のプロセスに於けるEffort  Model(ダニエル・ギール)を説明され、その後実際のワークショップを行いました。
ワークショップのセッションはまずactive listeningから。ただ聞き流すのではなく、聴きながらどのような構成になっているのか、主題(幹)は何か、詳細情報(枝葉)は何かということを考えながら集中して聴き、先生が用意された短いスピーチをメモ取りすることなくどのくらい再現できるか、やってみました。その次に二人のボランティアの方にスピーチをして頂き、それをactive  listening した後訳出しました。感心したのは出席者の皆さんが優秀でその場でのスピーチもまとまっているし、訳出も非常に良く出来ていたことです。
その後メモ取りのコツ、Public speaking の大切さ、自主的勉強の必要性などの話があり、録音を聴きながら実際にメモ取りをし、逐次の練習を行いました。これも通訳者志望、という方がかなり良い訳をされていて、聴き取りで少々難はあったものの、その方の翻訳の経験の深さを感じました。
全体として、最初に理論を説明し、訓練のどういう所が大切かと言うことを説明された上で実地訓練を行ったため、受講者も非常に納得の行く良い構成になっていたと思います。大変有意義な時間を過ごさせて頂いた価値あるセッションでした。





同時通訳者の英語ノート術と学習法 講演者: 工藤紘美


By Rika Mitrik 
セッションタイトルを見て、「はて、同時通訳はノートを取らないはずだが、新手のテクニックでもあるのだろうか」と参加してみたところ、通訳コーディネーションのエージェンシーを経営している講演者が2冊目の著書を出版するにあたり、「会議通訳者の--」としたかったタイトルを編集者に「今は『同時通訳』というのが売れるためのキーワードだから」と押し切られたのだということだった。私の理解通り、実際メモ取りをするのは逐次通訳をする場合なのだが、それでも、「記憶に残る通訳、心に届く翻訳」をモットーにされているという経営姿勢からも覗えるように、通訳者たるものこうあるべき、というエピソードが多々披露されて、とてもためになった。

通訳者は、話者が話すのと同じスピードでメモを取らなければならない。メモ取りを専門的に習ってプロになるという職業なのだが、通訳学校に通ってプロの道が開ける日本ではそうなのだろう。アメリカ(というか日本外)では私のように必要に迫られて現場に飛び込み通訳を始めたという人も多いと思うのだが、実地訓練だけでやってきたせいか、10年以上経過した今でもメモ取りには四苦八苦している。

通訳のメモ術は速記とは違う。大抵の場合、本人にしか分からず、しかも時間が経つと、その本人にさえ解読不能になることが多いというシロモノだ。それは一時的な記憶の助けとするのが目的で、たとえば学生が講義の内容をノートにまとめて、試験の前に読み返せるように書くようなものではそもそもないからだ。

逐次通訳の過程は、リスニング(聞き取り)、リテンション(記憶)、デリバリー(訳出)の3ステップにわけられる。限られた時間(話者が話す間)に必要最低限のメモ取りをし、メモを見ながら内容を思い出し、その説明を即時に目的言語で行う、という作業である。トップクラスの通訳者になると、15分にわたるスピーチでもメモを見て完璧に再現できるというから驚きだ。

通訳メモというのはノートを縦割りにして読みやすいよう大きな文字や記号で、結構スカスカに書かれることが多い。これは目線を横に流すより縦に流すほうが時間がかからないし、話者の話というのは、前後したり、同じキーワードが繰り返されたりするので、後で書き足すことができるようにしておくためだ。文章や話題の終わりは横線で区切ったり、訳し終えると斜め線などで消していく人も多い。

自分がよくわかっている分野、つまり背景知識がたっぷりある場合ば、メモ取りは少なくて済むし、初めての分野や難解なトピックなら自ずとメモの量は多くなる。多出する用語は記号化しておくと、時間を節約でき、メモ取りの時点で聞いた内容を概念化できる。記号は自分に分かればいいので、特にルールはないが、多出する会社名や国名をイニシャルにするとか、数学記号を活用する、定型文はそっくり記号にしてしまうなどの工夫ができるだろう。要するに、聞こえてきた音声をそのまま書き写すのではなく、脳がいったん処理した内容を記号化したり、目的言語に置き換えて書いておくことで、リテンションしやすくなるのだ。トリガーになる言葉を書き留めておくと、記憶の呼び水になり、芋づる式に話の内容を再生しやすくなる。

さらに、書き取っておかないと覚え辛い情報とそうでない情報はかなりはっきりしている。例えば、数字(単位も含め)、人名、地名、固有名詞などは書いておかないと再生するのが難しいが、話者の感情などは書かなくても記憶に残りやすいものである。
通訳者は仕事の下調べで単語帳(Glossary)を作るが、いくら頼んでも、資料はぎりぎりにならないと(もしくはまったく)もらえないことが多いし、売れっ子になればなるほど、ひとつの案件の準備にかけられる時間は直前になってしまいがちだ。こうなると一夜漬けの試験勉強の要領で、忘れることを前提に暗記するのだそうだ。特に、その案件にしか出てこないような特殊な単語は仕事が終わればあえて忘れるようにする。人間の記憶力にはキャパの限界があるのだから、仕事内容を次に引きずらないタイプの人のほうが通訳向きと言われる所以だろう。煮詰まったら時間を置いているうちに名訳を思いつく(こともある)翻訳作業とは使う脳の箇所が違うのかもしれない。

NHKの「プロフェッショナル」で特集された同時通訳者の長井鞠子さん(http://www.nhk.or.jp/professional/2014/0303/)も言っていたが、この単語帳には比較的簡単なレベルの単語も書き出しておくと良い。意味を知っていても、出てくる度に文脈に沿った的確な訳語がとっさに口をついて出てくるとは限らないからだ。

単語帳は、あえて手書きする方が覚えやすいという人もいるし、後々同じ分野で使い回すには電子化しておいたほうが便利だということもあるだろう。同通のブースでは、複数人で同じ訳語を共有できるよう、手書きのGlossaryリストを貼っておくこともあるそうだ。
とは言え、通訳の現場では臨機応変にその業界ではどんな訳語が使われているのか汲みとって通訳内容に反映させていくことも必要なので、業界用語の半分はなんとなく覚え、その場で辞書を引いたり、お客さんから学んでいくこともある。ターゲットを絞って憶えたり、使いどころを見極めながら覚えるという人もいれば、単語帳はなくていい、という発想もある。用語をきれいにまとめるより、その場で使えるかが勝負だからだ。
工藤さんの会社では、参考資料が門外不出というような場合でも、会議の議題だけ、スケジュールだけでもと食い下がって、嫌がられる寸前までクライアントに事前提供を頼み込んでいるそうである。実に有り難いエージェンシーだ。

(日本で)通訳を目指す人というのはTOEICで言うなら満点に近い英語力を有し、通訳学校では授業時間の7倍を目安に自主学習するものだそうだ。またプロになってからも、一生受験勉強生活が続くようなものである。だんだんに力量を上げていく、もしくはただスキルを落とさないようにするだけでもひとつひとつの案件に真剣に向き合って、常に向上を心がけなければ、お客さんから指名してもらるようにはならず、この道では食べていけない。

準備に充てる時間を自分への投資とみなしてお金に換算してみるのも一考だ。また、何度も顔をあわせるクライアントの場合は、仕事時の服装もメモっておくと、毎回かぶっているというような事態を防げる。また仕事の波や自分や家族の体調も記録に残しておけば、季節によって注意しなければならないトレンドが読めるようになるだろう。
通常、通訳が突然キャンセルすると、会議にならず、大勢の人に多大な迷惑をかけることになる。小さな子供を抱えている場合は、特に体調管理が欠かせない。規則正しい生活や、食事の内容にも気を配り、ということらしいが、こればっかりは、ネットワークランチの、「ママ会、おやじ会、介護の会」の席で「現実的ではない」という意見もあった。ただし、プロである以上、バックアッププランは備えてないといけないと思う。子供が熱を出した、というような場合は近くに頼れる親戚のいない家庭なら、何らかのサポートシステムを常備しておかなければならないだろう。

自分の体調が原因でどうしても現場に行けないとき、仕事に穴を開けないために持つべきものは日頃からいい関係を築いている同業者のネットワークであろう。去年、軽い心臓発作(!)を起こしてERにいるという同業者から急遽、電車で私がベースとしているワシントンDCから3時間余のニューヨーク市での仕事を引き継いでくれないかと打診があった。私には経験のない分野だったのと、引き受けるなら即刻出発しないと間に合わないような時間だったこともあって、NY在住の通訳者を探す手伝いをした。NYの知り合いに頼んでその分野に詳しい通訳者を複数推薦してもらい、電話をかけまくってなんとか日程の空いている人を確保して、心臓発作の当人には治療に専念してもらうことができた。
時間管理のテクについても触れていた。仕事前夜に徹夜まがいの勉強するのはご法度である。「時間」は「成果」で管理すること。ギリギリになって送られてくる資料を読みこなすのに何時間かけるかではなく、2時間でその中から何を読み取るかというように発想を転換する。「時間が足りない」というセリフを捨て、「細切れ時間」を有効活用するための工夫を凝らす。シャワー中に単語帳をビニール袋に入れて暗記する人もいるというからまさに「一生受験生」だ。日常生活において、自分でもやれるが、プロに頼んた方が効率的なことには対価を惜しまずアウトソーシングする。体調管理も仕事の一環と考える。仕事は詰め込まず、余裕を保つために「No」という勇気を持つ。休むと決めたらオイシイ仕事でも断る、などなどたくさんのアドバイスがあった。

通訳というはクライアントに指名してもらえるかが売れる鍵となるので、セルフ・ブランディングのためにできること、通訳スキル以外に現場で求められることが挙げられた。まずは取っつき易い柔和な態度。いくら高度なスキルを要する専門職だと言っても、人間相手の商売である。ツンケンしていては損をする。それも総合的なコミュニケーション力にかかわる問題だ。そのために笑顔と挨拶は欠かせない。また仕事の目的をきちんと把握し、お客様との適度な距離感を保つということも大切な姿勢だ。事前準備の時点で出そうな話題を把握し、服装はTPOに合わせて仕事に臨みたい。場の空気をうまく読んで、円滑なコミュニケーションが図れるようにしていく人が重宝されるものだ。

反対に通訳がしてはいけないことは、まず遅刻。現場には余裕を持って到着し、開始前に一服しながら資料を読み返すくらいの時間がほしい。またどんなに困難な状況でも仕事を途中で投げ出してはいけない。どんなに準備しても、現場は常に変化するものだと心得、いかに柔軟に対応できるかが鍵となるだろう。クライアントに不満がある場合でも過剰なクレームを直接ぶつけるのはよくない。そういう場合は、エージェンシーを通すのが筋である。

通訳はどんな人でもネガティブ・フィードバックをもらって成長していくものだ。エージェンシーとて、これからも仕事を頼み、関係を持続させていきたいからあえて伝えているのである。よりよいパフォーマンスにつなげるために必要なプロセスだと思って前向きに受け止めてほしい。


最後に良好なパートナーシップを築き、本来の仕事を成功させるための3者の役割がまとめられた。クライアント側から協力してもらうこととしては、通訳の仕事への理解を深めること、資料などの情報提供の必要性を認識すること。エージェンシーの役割は通訳者が業務に集中できるようコーディネートすること。通訳者は仕事のためのたゆまぬ努力を続けること。この3つが揃ってはじめていい仕事ができるようになる。

記念すべき25回目のIJET

報告者: ミトリック理香 (By Rika Mitrik)


記念すべき25回目を東京ビッグサイトで迎えたIJET。いつもはアメリカで開催される時しか参加しないが、今回は里帰りの時期とも重なり、日本で初めて参加することができた。参加者数は600人以上と史上最多。セッションも常時10コマが同時進行され、その中から1つを選ぶのは辛かった。複数のJLDメンバーに協力してもらい、バラエティに富んだトピックから一部のセッション内容をご紹介できることになった。日本に住んでいないと、JATに入会するメリットは余り感じられないと思っていたが、ことIJETに関しては、充実したセッション内容といい、各分野におけるプレゼンターのレベルの高さといい、日英・英日翻訳通訳業界ではJLDよりもさらに大規模な組織から学ぶところが大きいと感じた。

さらば『日本語が透けて見える英語』

講演者: 遠田和子
報告者:  ニールセン智子 (Satoko Neilsen)

遠田和子先生の「さらば日本語が透けて見える英語』」に参加しました。

このセッションでは日本語と英語の違いを考えながら、課題文を使って英語の表現力をアップする練習を行いました。日本人による英訳がしばしば冗長であったり焦点がぼやけたりするのは、日本語のままの構文、語順、品詞を使って単に言葉を置き換えていることが最大の理由です。(「語順」と言うと語弊があるかもしれませんが、日本語の羅列をそのままの順序で訳すということです。例えば、「主アンテナを交換するため、作業員が実験室に立ち入る場合が多いが、増幅器と連動するドアのインタロック機構が備えてあると安心できる」を「In order to replace the main antenna, workers often enter the lab, and thus it is recommended...」のように、前置き的な「~、」の部分をそのまま訳すと何が言いたいのかよくわからなくなります。正解は「Workers often enter the lab to replace the antenna. Their safety can be ensured by interlocking the door with the amplifier)単なる言葉の置き換えでない、言いたいことがダイレクトに伝わる英語を書くには、英語的なアプローチが必要です。

そのためセッションではまず、「英語らしさ」とはなにかということから考えました。それには例えば、SVO(主語、述語、目的語)がはっきりしていること(したがって英訳の際は主語が何かをよく考える)、日本語の状況描写に対して英語は動作描写の動詞が多いこと(英語にはBe動詞などの「弱い」動詞でなく、「強い」動詞を使う)、簡潔・明快であること(最少の語数で最大の情報を伝える)、日本語は詳細や背景情報が先にくるZOOM INの言語であるのに対し、英語は核心情報が先にくるZOOM OUTする言語であること、また、日本語は否定表現が多いのに対して英語は肯定表現が多いことなどが挙げられます。

つまりこれらを意識して推敲することにより、英語らしい英語に近づきます。特に日本語の否定表現と英語の肯定表現の対比として「Remember Pearl Harbor」が「真珠湾を忘れるな」、「You Only Live Twice」が「007は二度死ぬ」、「雨ニモ負ケズ」が「Strong in the Rain」といった例が挙げられ、興味深かったです。その練習として「危険なので、このドアを開けないこと」を「Danger」も「Not」も使わずに訳してください、というのがあり(正解は「For your safety, keep this door closed」)、そのほかの課題文による練習も目からウロコでした。

私自身の仕事は専ら英日ですが「逆も真なり」で、両言語の特徴を意識するということは、直訳調にならない日本語を目指す上でも役立つと思いました。どのような翻訳であれ、「推敲を重ねる」ことがいかに大切かをあらためて認識させられるセッションでした。最後に、遠田先生が推奨された参考書として、Joseph M. Williams著『Style: Toward Clarity and Grace』を挙げておきます。